トヨタ生産方式の1個流しについて調べてみた
はじめに
- DevOpsや継続的デリバリに重視されている「バッチサイズを小さくする」についてイマイチ理解できなかった。
- そこでその源流となるトヨタ生産方式の1個流しについて調べたので、自分への備忘録として記事にしました。
1個流しとバッチの違い
- 1個流し: 製品を1個ずつ作っていく
- バッチ: ステップごとに複数個をまとめて作っていく方式
例: 手紙を封筒に入れ封をして切手を貼る作業
- 1個流し
- 1つの手紙を封筒に入れ封をして切手を貼る
- 次に2つ目の手紙を封筒に入れ封をして切手を貼る
- これをどんどん繰り返す
- バッチ
- まず手紙の全てを封筒に入れる
- その次に全ての封筒に封をする
- 最後に全ての封筒に切手を貼る
1個流しのメリット
- リードタイムが短くなる
- 在庫を持たなくなる→在庫を持つコストをなくせる
- 不具合の影響を最小限に抑えられる
- 同じ作業を一度に行った場合、全てに同じ不具合が発生する懸念がある
- 1個流しならば原因対策、改善策をすぐに次作るものから反映させられる
所感
- 例えば「LeanとDevOpsの科学」によるとバッチサイズの効果は次のように書かれている
- サイクルタイムの短縮
- フローにおける変動の低減
- フィードバックの高速化
- リスクと諸経費の低減
- 効率、モチベーション、緊急性の認識の向上
- コストとスケジュールの膨張の抑制
- 納得が難しいものもあるが、サイクルタイム(ようは納期)の短縮についてはよく理解できた。
- 1個流しは、過去のような大量生産の時代ではなく多品種少量生産が望まれている現代社会だからこそだと思う
- 30年くらい前だったら全然別の評価だったと思う。
- 銀の弾丸のような「絶対的に良い方式」ではないという認識を持ちつつ、「バッチサイズを小さくする」は取り入れていきたいと思った。